新しい年もはじまり心機一転頑張ろうという気持ちはあるものの、いろいろな不安でモヤモヤしていて考えが整理できなかったり、自分自身が何をしたいのがわからないということありませんか?
そんな時は、書く瞑想とも言われるジャーナリングが効果を発揮します。
ジャーナリングとは
ジャーナリングとは、自分の考えや感情、体験などを紙やデジタルツールに自由に書き出す行為をいいます。
いわゆる「日記」と似ていますが、ジャーナリングは単なる記録以上に、自分の内面を深く掘り下げたり、自己成長を促すことを目的としています。
ジャーナリングの効果

ジャーナリングは、自己との対話をすることにより、書きながら自分自身の考えや価値観に気づき、内面的な気づきを得ることで次のような効果があります。
感情の整理:
頭の中でモヤモヤしていることを言語化することで、感情を整理し、心が軽くなります。
自己理解の向上:
書き続けることで、自分が本当に何を考え、何を望んでいるのかが明確になります。
ストレスの軽減:
不安やストレスを書き出すことで、心の中に溜め込まずに放出できます。
目標達成を助けます:
自分の目標を書き出し、進捗を記録することで、目標達成が現実的になります。
創造性の向上:
自由な発想で書くことで、新しいアイデアや解決策が生まれることがあります。
ジャーナリングと日記の違い

紙やデジタルツールに書き出す行為ならば日記と同じ?と思うかもしれませんが、その目的や書く内容などで大きな違いがあります。
目的の違い
ジャーナリング | 日記 |
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自己探求や内面の整理が目的 | 日常の記録が主な目的 |
感情の解放、問題解決、目標設定、ストレス軽減など、具体的な効果を期待しておこないます | その日の出来事や体験、感じたことを時系列で残すことに焦点を置くことが多い |
書く内容は必ずしも日々の出来事ではなく、テーマや質問に基づいて自分の思考や感情を掘り下げることに重点を置いておこないます | 記録を後で読み返し、過去の出来事や感じたことを振り返るために使われることが多い |
書く内容の違い
ジャーナリング | 日記 |
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自分の感情、思考、疑問、目標など、内面的なテーマを扱って記載します | その日の出来事や事実を客観的に書き留めることが中心です |
特定の質問や課題に答える形式、感情の整理、目標設定の計画など、内容は自由度が高く、目的に応じて変化します | 「今日、どこへ行ったか」「誰と何をしたか」「どんな天気だったか」といった記録が多く、感情や深い考察までは書かれないことも多い |
「なぜそのように感じたのか」「次にどうすべきか」といった深掘りが重視されます |
フォーマットやルールの違い
ジャーナリング | 日記 |
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フォーマットやルールは柔軟におこないます | 比較的定型的で、時系列に沿って書くことが多いようです |
書くテーマや質問に応じて内容や形式が変わります(例: 感謝ジャーナリング、目標ジャーナリング、感情ログなど*後ほど説明しています) | 1日1ページ、あるいは日付ごとに記録するスタイルが一般的です |
書き方に正解はなく、箇条書きや図解でも構いません |
読み返し方の違い
ジャーナリング | 日記 |
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必ずしも後から読み返すことは目的としていません | 過去の出来事を振り返るために読み返すことが多いです |
書く行為そのものがセラピーや内省の手段であり、「今」の自分に集中するために行います | 「この時期に何があったか」「何を考えていたか」を確認し、記録を保存することに意義があります |
ただし、振り返りを行うことで長期的な変化や成長を確認することもあります |
心理的な効果の違い
ジャーナリング | 日記 |
---|---|
心理療法の一環として用いられることがあり、感情整理やストレス軽減、自己洞察などを促します | 心の負担を軽くする効果もありますが、主な目的は記録であり、深い感情や内省にフォーカスすることは少ないようです |
心の中にたまった感情を「吐き出す」手段として、特定の問題解決や目標達成に役立てられます | 毎日書くことで日々の生活を見直すリズムを生む効果はあります。 |
ジャーナリングをすると効果がある人

ジャーナリングは自分の内面を掘り下げるのに効果があります。
実際の効果のあるシーンや状況ごとに説明します。
感情が混乱している人
状態:
・ 不安やモヤモヤ感が強い
・ 頭の中で考えが整理できず、感情が混乱している
効果:
書き出すことで、感情や考えを「外在化」し、問題の全体像や原因を客観的に見られるようになります
結果として、気持ちが落ち着き、冷静な判断ができるようになります
ストレスを抱えている人
状態:
・ 仕事や人間関係、家庭の問題などでストレスが溜まっている
・ プレッシャーや不安が心身に影響を及ぼしている
効果:
ジャーナリングはストレスの「出口」となり、書くことで気持ちを言語化し発散することができます
また、ストレスの原因を明確化し、それに対処するためのステップを考えることが可能になります
自己理解が浅い、または迷いがある人
状態:
・ 自分が本当に何をしたいのか、どんな人生を送りたいのか分からない
・ 自分の価値観や目標に迷いがある
効果:
自分の考えや感情を書き出すことで自己理解が深まります
継続して書き続けることで、パターンや価値観が浮かび上がり、自分の本心や望む方向性が見えてきます
過去のトラウマやつらい経験を抱えている人
状態:
・ 過去の辛い出来事やトラウマが心の中に残っている
・ 言葉にするのが難しく、感情を抑え込んでいる
効果:
書くことによって感情を少しずつ解放し、癒しのプロセスを進めることができます
また、トラウマを安全な環境(自分のノート)で表現することで、心が軽くなる可能性があります
目標や方向性を見失っている人
状態:
・ 日常に追われて、将来の目標や夢について考える余裕がない
・ 漠然とした不安や焦りを感じている
効果:
目標や夢をジャーナルに書き出すことで、それを達成するための具体的な行動計画を立てやすくなります
また、自分にとって何が大切かを明確にする手助けとなります
ネガティブ思考が強い人
状態:
・ 失敗や問題に過剰にフォーカスしてしまう
・ 自分を否定的に捉える癖がある
効果:
感謝ジャーナリングやポジティブな出来事を書く練習をすることで物事の良い面に目を向ける習慣がつきます
これにより、ポジティブな思考が徐々に強化されます
(*感謝ジャーナリングは後ほど説明します)
クリエイティブなアイデアを求めている人
状態:
・ アイデアが停滞している
・ クリエイティブな発想が必要な場面で行き詰まっている
効果:
自由に書き出すことで、思考が広がり新しいアイデアや視点が生まれることがあります
モーニングページのように、朝の頭の整理を活用する方法が特に有効です
(*モーニングページは後ほど説明します)
人間関係で悩んでいる人
状態:
・ 他人との関係がうまくいかず、心が疲れている
・ 感情をうまく伝えられず、孤立感を感じている
効果:
書くことで人間関係の問題を整理し、他者へのアプローチ方法や自分の気持ちを伝える方法を考えられます
また、感情を書き出すことで、ネガティブな感情が和らぐことがあります
マインドフルネスを高めたい人
状態:
・ 日常に忙殺され、今この瞬間を感じる余裕がない
・ 気持ちが過去や未来にとらわれている
効果:
ジャーナリングは、自分の内面に集中する時間を提供します
「今この瞬間」を振り返り、何を感じているかを書くことで、マインドフルネスの練習となります
自分の考えを言葉にするのが苦手な人
状態:
・ 自分の気持ちや考えを他人に伝えるのが苦手
・ 言語化能力に自信がない
効果:
書くことで思考を整理し、感情を言葉で表現する練習になります
繰り返すことで自己表現力が向上し、他人とのコミュニケーションにも良い影響を与えることがあります
ジャーナリングに効果がある理由

ジャーナリングをおこなうことで効果がある理由は次のとおりです。
- 書くこと自体が自己表現となり、心の負担を軽くします
- 感情や思考を可視化することで、曖昧なものを明確にできます
- 継続することで心の変化や成長を記録し、その成長を実感できます
- 心の状態が不安定な時や迷いがある時に特に効果を発揮しますが、心が穏やかな状態でも日々の感謝や気づきを記録することで、より豊かな内面を育むことができます
以上のように、ジャーナリングは気づきだけでなく、心の状態や考え方に変化をもたらすことができます。
ジャーナリングの種類

ジャーナリングには書き方や構成にルールはなく、自分のスタイルで自由に書けます。
文法や表現を気にせず、思考や感情をそのまま書き出します。
フリースタイルジャーナリング
思いつくまま自由に書く形式です。
特定のテーマを決めず、感じたことや考えたことを書き出します。
まずははじめてみようという人は、フリースタイルジャーナリングからはじめてみたらいかがでしょうか。
感謝ジャーナリング
感謝していることを3~5つ書きます。
ポジティブな気持ちを育てる効果があります。
例)
・「今日ありがたかったことは何か?」
・「自分が感謝している人は誰か?」
・「自然や生活の中で小さな幸せを感じた瞬間は?」
目標設定ジャーナリング
目標や夢を書き出し、その達成に向けた具体的な行動プラン・アイデアや進捗を記録します。
例)
・「3ヶ月後に達成したいことは何か?」
・「今日できる小さな一歩は何か?」
・「理想の生活を実現するために必要なことは?」
感情ジャーナリング
自分の感情にフォーカスして、何をどう感じたのかを詳細に記録します。
例)
・「今日は○○が起きて、私はこんな気持ちになった。」
・「何が私をストレスに感じさせているのか?」
・「今、一番心配していることは何だろう?」
質問形式ジャーナリング
自分への質問を決めて、それに答える形式で書くことで自己掘り下げをおこなう。
例)
・「今の最大の課題は何?」
・「最近、私が学んだことは何?」
・「自分にとって大切なことは?」
・「幸せを感じる瞬間はどんなときか?」
モーニングページ
起きてすぐ、頭に浮かんだことを制限なしで3ページ分書き出す方法です。
詳細は以下の本に記載されています。
参考: 『ずっとやりたかったことを、やりなさい』ジュリア・キャメロン著 菅靖彦訳
ジャーナリングの具体的なはじめ方

必要な道具を準備する
「書く」のか「デジタルツールへの入力」をするのか、ジャーナリングはどちらで開始しても大丈夫です。
いずれにしても、継続のためには自分に心地よいツールを準備しましょう。
自分の好きなステッカーやペンを使ってノートを彩り、書くことも楽しむ姿勢でのぞみましょう。
書く時間を決める
モーニングページ以外は、下記時間帯の決まりはありません。
ただし、毎日一定の時間を設けると習慣化しやすいので、ジャーナリングを開始する時に書く時間を決めます。
たとえ5~10分でも十分なので、自分のライフスタイルに合わせて無理のない時間を選びましょう。
・朝: 頭がクリアな状態で、その日の目標や感謝を記録するのに最適な時間帯
・夜: 一日の振り返りや感情整理を行うのに最適な時間帯
書き始めるテーマやフォーマットを決める
最初は「何を書けばいいかわからない」と感じることがあると思います。
その場合、上記したジャーナリングの種類からテーマやフォーマットを決めて試してみてください。
ルールを作りすぎない
書く内容や形式にこだわりすぎないことが継続のために大切です。
最初は箇条書きでも、簡単な文章でもOKです、完璧を目指さず、「書き続けること」にフォーカスしましょう。
ジャーナリングは書く行為そのものに価値があります。
結果を急がず、気楽に続けましょう。
環境を整える
静かでリラックスできる場所を選びましょう。
お茶やコーヒーを飲みながらなど、リラックスした状態を工夫してみてください。
必要に応じて振り返りをしてみる
定期的にノートを読み返すと、自分の成長や心の変化を確認できます。
ただし、振り返りの際に、過去の自分を否定せず、ありのままを受け入れる姿勢を持つことが大切です。
試行錯誤して自分のスタイルを見つけていきましょう
最初は試行錯誤でOKです、色々な方法を試して自分に合うスタイルを見つけてみてください。
書く時間帯、テーマ、フォーマットなど、自由に柔軟に調整していきましょう。
始めるためのヒント
初日は「とりあえず1ページ書いてみる」と決めて、書き始めてみましょう。
書く内容が思いつかなかったら、「今日は何を感じたか」「どんなことが頭に浮かんでいるか」などを書いてみましょう。
ジャーナリングは自分と向き合う時間を作る貴重な習慣です。
焦らず、自分に優しく進めてみてください!
この記事を書いた人

本当の自分の気持ちがわからずモヤモヤしたり、大きな課題がなかなか解決できずに落ち着かないことありますよね
今回はそんな時に気持ちを軽くする方法をお伝えしました
☑ 子育て中に契約社員→正社員に転職したシングルマザー
☑ その後、平社員から取締役へ
☑ 総務・経理・人事など管理部門に強み
☑ 1,000人以上の管理部門採用の面接をおこなう
☑ 国家資格キャリアコンサルタント・産業カウンセラー
さらに詳しい内容はコチラ → what’s SHIRO-MIKE